今回は令和元年2019年の終わりに向けて、全国津々浦々ある恐怖体験談の中から、怖い話を厳選してまとめてみました。
廃ホテルの地下で起きた逃げ場のない心霊体験
これはある心霊サイトに寄せられた、Bさん(仮)の実話に基づいた恐怖体験談になります。
7年前のある夏の夜-Bさんは大学の友人たちと共に肝試しに行くことになりました。
場所はかつて賑わっていた神奈川県の湖畔にある某廃ホテル。
そして約束していた通り、深夜の時間帯みんなで車でそこへ向かいました。
廃ホテルということでしたが、建物自体はすでに撤去されていてそこは更地になっています。
暗い中散策していると、その中から地下へと続くスロープが。
それを目にして、ふいに誰かが「行こうぜ」と威勢よく口にしました。
Bさんはあまり乗り気ではありませんでしたが、その場には大勢で群れており、その場の勢いで地下へと進んでいくことに。
スロープを下ってしばらく進んでいくと、大きめの防火扉のようなものが見えてきました。
ふとBさんともう一人の友人が気になって、なんとなくその扉を開けて中へ入りました。
中へ入った途端何かここへは入ってはいけないような気味の悪さを感じ、友人と二人目を合わせた後すぐに外へ出ようとしたようです。
するとそのとき防火扉が大きな音を立てながら閉まり、あろうことか友人と共に閉じ込められてしまったのです。
しかも外へ出ようとしても扉がうんともすんとも言いません。
Bさんは何が起こったのかしばらく理解できませんでしたが、ただもう一人の友人が絶叫していてそれが冷静さを奪っていることだけ分かりました。
もうだめだと思った瞬間、扉の開く音が聞こえてきます。
外からBさんの友人たちの声がしました。
どうやら他の友人たちが悪ノリで扉を外から閉めてBさんたちを中へと閉じ込めていたようでした。
それを聞いてBさんは憤慨しました。
もう一人の友人はパニック状態の後で放心状態になっているのか全く喋りません。
この時点でBさんはもう引き返したいと思っていたのですが、他の友人たちがまだ進むというので、仕方なしについていくことに。
そのうち一人が記念撮影をしたいと言い出しました。
そしてその場でみんなが肩を寄せ合い、カシャ、カシャッとシャッター音が鳴り響きました。
何回か撮ったあとで、カメラを持った友人が撮影した写真を見返しました。
それから顔を上げたその友人は、作ったような笑顔で言いました。
「そろそろ帰ろうか」
そこにいた全員がその言葉の意味を分かったかのように、無言のまま地上へと引き返しました。
当然誰もその理由については訪ねません。
そしてスロープに差し掛かったところ辺りで皆急いで車へと飛び乗り、逃げるようにしてその場を後にしました。
帰り道Bさんたちは奪い合うようにして写真を確認したところ、そこにはBさんたちの背後の柱から伸びている白い一本の腕が映っていたのです。
明らかに人間の腕であり、それはBさんたちを柱の裏側へ引きずり込もうとしているようでした。
撮影していたBさんの友人は別の友人に「霊は見たのか?」と聞かれましたが、その姿は見ていないと答えました。
そしてよく見ると光の反射でこのようなものが映ったのではないかと言うことになりました。本当は心霊現象は最初からなかったのだと。
しかしそのときに今まで黙っていた友人の一人が口を開きました。Bさんと共に悪ふざけで閉じ込められていた友人です。
「ずっとついてきていた」
「あのあの防火扉のところから、ずっとついてきていたじゃないか」
引きずり込まれるダム
これはとある怪談師の方(Sさん)の実話に基づいた恐怖体験談になります。
Sさんはとある心霊番組で、心霊ロケを行うために千葉県の山の中にある地元では噂の心霊スポット(Kダム)に訪れることになりました。
ダムというのは落ちてしまったが最後、掴む場所がなく滑り落ちて底へ引きずり込まれてしまいます。
ここはかつてある女性の方がそんなダムに身を投げてしまった場所で、それ以降そこでは女性の霊を見たといった噂が絶えないとのこと。
Sさんは仕事のためKダムへ向かい、合間の休憩時間で用を足すことにしたようです。
するとSさんのマネージャーさんの方から、「フェイスブックに上げるための写真を撮りたい」と言われたので、その場でダムを背景にして写真を撮りました。
するとそれを見ていた方から「心霊写真を上げないでください」という声が続出することに。
どうやらその写真にはSさんの左肩に女性の顔らしきものが映っていたというのです。
そんなこともありその日は早々と帰ったようです。
後日その番組のロケの打ち合わせか何かのタイミングで、急にSさんが左肩にものすごい重量感を感じるようになりました。
その重力のかかり方も妙で、ある1cm四方の部分だけに集中してかかっているのだとか。
肩こりかと思いマッサージに行っても治らず、Sさんは霊媒師の方にお祓いに行くことになりました。
早速見てもらったところ、何も伝えていないにも関わらず、霊媒師さんは左肩の方をじっと見つめています。
「え?そこに何かありますか?」と尋ねるSさん。
「あなた、最近水辺に行ったでしょ?」霊媒師さんは言います。
「はい!そんなんですよ。実は・・・」
改めて事のいきさつを話したSさんに霊媒師さんは言いました
「だって左肩のところ。指一本でびしょ濡れの女がぶらさがってますからね」
「重いはずですよ。そこから這い上がろうとしているんでね」
それを聞いたSさんは、なんとかお祓いをして欲しいとお願いしました。
しかしその霊媒師さんによれば、その亡くなった女性の方が非常に苦しんで絶命したため、お祓いが困難だというのです。
解決策は時間が経つのを待つしかないのだと。
Sさんのこの話、実はKダムに行ったというのは何年も前の話で、未だにSさんの肩の凝りは治っていないようです。
そんな中Sさんは一つ疑問に思いました。
「なぜこの女性の霊は指一本でぶら下がっているのか?」と
そして真相を確かめるべく、Sさんは霊媒師さんにこのことについて尋ねました。
すると霊媒師さんは言いました
「それは仕方がないじゃないですか」
ダムというのは落ちてしまったが最後、掴む場所がなく滑り落ちて底へ引きずり込まれてしまいます。
「もがいて、もがいて、苦しんで、苦しんで・・・」
「もうその指しか残ってないんですよ」
何故か途中の階で止まるエレベーター
これはある曰く付きデパートでアルバイトをしていたAさん(仮)という方の話です。
このデパート、実は以前火災があり多数の死者が出たようで、心霊現象の噂が後を絶たないとのこと。
Aさんはいつものように仕事が終わって帰ろうとしていました。
Aさんが働いている店はデパートの8階だったようですが、この店は夜遅くまで営業しており、勤務を終えるときはすでに下の階が閉まっています。
そのため帰る際は、8階から1階への直通エレベーターを使って帰っていました。
ある時Aさんがいつものように8階からエレベーターで1階まで降りようとしていたときのことです。
8階から順番に下っていくわけですが、5~6階辺りでしょうか、エレベーターが何故か急に止まったのです。
しかしエレベーターのドアが開くことはない。
そこに乗っていた人たちは、このとき嫌な予感がしたようです。
するとドアの向こう側の遠方から「・・・てぇ~けてぇ~」という叫び声が。
遠くの方からの声なのか叫び声自体は小さいようでした。
しかしこの叫び声。ドアのある方へとだんだん近づいてきます。
「~けてぇ~すけてぇ~~」
その場にいた人たちは恐怖で微動だにできず、声すら出せません。
「すけてぇ~~たすけてえ~~」
どんどん近づいてきます。
「たすけてええええ~~~」
ドアのすぐ直前辺りで絶叫が聞こえた途端
「ガタンッ」
エレベーターが動き出し一階へと無事に着いたようです。
なおこのデパートでは夜勤の警備員など、夜間に働くスタッフはいるはずがないとのこと。
理由は夜間にこのデパートに勤務していた従業員が行方不明になることがあったそうで、そういった時間帯での勤務は危険だからだというのです。
Aさんが乗っていたエレベーターが止まったフロアで近づいてきた叫び声は一体何だったのでしょうか。
かつての火災で亡くなった方の霊が、今でも助けを求めているのでしょうか・・・
このデパートについて
このデパートは曰く付きのビルであると伝えたとおり、この話以外にも奇妙な現象が度々報告されています。
某家電量販店?の心霊話読んでたんだけど結構怖いのな。でも読む分には楽しい〜〜!!働いてる人尊敬するわ
— かぴばら (@m_won_17) June 13, 2019
現在では家電量販店に変わっており、風水的に工夫が凝らされていることからか、以前ほどのウワサはないようです。
おわりに
これら話を見ても分かる通り、心霊スポットに行くことによって、いわゆる「霊障」を引き起こしてしまったりなど、何かと良ろしくないことが起こり得るのが分かります。
そして仮にこうした場所へ行くことになったとしても、そこで亡くなられた方々に対して、少しでも苦痛が和らぐようにお祈りをささげるなどの配慮をすることが必要なのかもしれません。