死後の世界とは?
死後の世界。それは誰にも分からないものです。想像であれこれ語られることはありますが、そもそも死後の世界については誰もが証明することができません。
端的に、死後の世界は一度死んだものの、生き返った人間でなければ話すことができません。実際にそのような経験をしたと主張する人もいますが、果たして本当に死んでいたのかという疑問もありますし、結局「証拠」がありません。
それでも死後の世界のことが度々語られることになるのは、興味を持っている人が多い点や、証拠がないだけで、実際に本当に死後の世界に足を運んだことがあるからなのかもしれません。
『銀河鉄道の夜』 宮沢賢治
本当の幸いは一体なんだろう。
私にはまだ難しい。世界の哀しみと幸福をこの短い童話は教えてくれる。
銀河鉄道は死後の世界なのか。それとも生と死の境界のような世界なのか。
銀河鉄道での旅は、一人一人が思想や理想を求める精神の旅なのか。解釈は様々で面白い。
— ゆっぴん@読書垢 (@yuzuka_7922) December 10, 2019
生きるとは何か
死後の世界に関して語るのであれば、まずは「生きるとは何か」という点から考えなければなりません。なぜなら、「死後」とは「生き終えた後」の世界だからです。
「生」は医学、科学等から微妙に解釈が異なりますが、多くの方にとっての共通認識としては「心臓停止」なのではないでしょうか。
心臓が停止することで、人間の生体活動も終了します。心臓停止の理由は様々ではありますが、心臓が動いているからこそ、「生きている」と考えて良いでしょう。
死んだらどうなるのか
心臓が停止することで「死」となります。現実の世界では人間の一生はここで終了することになるのですが、アニメや漫画、小説等では死んだ後、新たな世界観での生活を始めるといった描写もあります。
死後には死後の世界ができており、生前によって扱いが変わるといった描写も珍しくありません。実際、「三途の川」の話は死後の世界ですが、こちらも生前の行いによって三途の川を渡れるのかどうかが変わります。このような話が伝わるということは、死後の世界はある程度生前が影響しているのかもしれません。
しかし、科学の世界では死は「終了」であり、そこから何かが発展するなどとは考えられていません。
死後の世界は「誰も知らない」
死後どうなるのか。その答えは「誰も知らない」でしょう。
実際に死後の世界があるのかないのかは、空想の域を出ません。しかし、言い換えれば誰も知らないからこそ、自由な描写が繰り広げられているとも言えます。誰も知らない以上、映画やドラマ、さらにはアニメや漫画等で死後の世界が描写されているとしても、「それは違う」とは否定できません。
もしかしたらそのような世界観が実際にあるのかもしれません。しかし、それが「正しい」と証明することもできません。死後の世界は、誰も知らないのですから。
漫画やアニメに見る死後の世界
死後の世界は漫画やアニメでは比較的よく描写されているものです。
主人公や仲間が死んでしまって悲しいと思ったものの、死後の世界も展開されており、ともすると生き返ることも。フィクション(虚構)の世界なので「あり得ない」といった突っ込みはナンセンスですが、いくつかの作品の「死後の世界」をご紹介します。
ドラゴンボールにおける死後の世界
もはや日本国内だけではなく、世界的な超人気漫画となったドラゴンボール。
主人公である孫悟空が死んだ時には読者に大きな衝撃を与えたものの、死後の世界が描かれています。
ドラゴンボールの世界では、死んだら魂となってエンマ大王の元に集められます。そこで生前を審判され、天国に行くか地獄に送られるかが決まります。生前に素晴らしい功績を遺した一部の人間に関しては、体も与えられるので、生きているかのような生活を送っています。但し、頭上には輪っかがあるので、「死んでいる」と分かります。
「時間」という概念がないので、寿命もないようで、各々好きな暮らしをしているようです。
キン肉マンにおける死後の世界
続編が未だに連載されているなど人気を集めているキン肉マン。こちらもまた、死後の世界が描かれています。
あくまでも作品の中に登場する「超人」の話ではありますが、超人閻魔と呼ばれる存在が死後の世界を統括。
そこではまさに奴隷のように働かされているものの、働きが認められると超人閻魔より褒美が与えられ、褒美を集めると生き返ることができる仕組みとなっています。
幽遊白書における死後の世界
こちらもまた、人気漫画としてアニメ化もされ、連載終了後も根強い人気を誇る作品。
そんな幽遊白書の世界にもまた、閻魔がいます。こちらはいわゆる審判員的な存在で、生前の行いを審判するといった役割です。
但し、イレギュラー的な死の場合、生き返るためのクエストが用意されることも。
様々な作品に共通していること
これら様々な作品に共通しているのは、「閻魔」という存在です。超人閻魔、閻魔大王など、作品によって名称は異なるものの、閻魔という存在が出てくるのは、昔から閻魔という存在が死後を司っていると伝わっているからなのでしょう。
「死んだらまずは閻魔様の所に運ばれる」とは仏教的な世界観ではありますが、多くの人が知っていることから、漫画やアニメでも「分かりやすい」という点においてよく用いられる手法なのでしょう。
死後の世界を見ることはできるのか?
死後の世界をは、誰もが何となく興味を持っているのではないでしょうか。
死後の世界を知れば死の恐怖も和らぐかもしれません。しかし、では実際に見ることはできるのでしょうか。
今後の科学の発展次第?
死後の世界に関しては、結局は今後の科学の発展次第としか言えません。
これまでの死後の世界の伝聞は、あくまでも「個人の主観」を出ていません。とても具体的で、「嘘をついている訳ではない」と思うようなリアリティのある話であったとしても、残念ながらその世界を証明することができません。
しかし、今現在我々にとって「常識」とされているものも、かつては「本当なのか」と思われていたことも多々あります。
つまり、死後の世界もまた、現状では「空想の域を出ない」と言わざるを得ないものの、今後科学が発展し、何らかの形で研究が進んで世界観を証明できるようになれば、「死後の世界」が確立されるかもしれません。
科学で証明できない限りは「事実」にならない
世の中で「事実」として認定されるためには様々な基準があります。
例えば歴史であれば、単純に書物が出てくるだけではなく、各方面から書類が出てくることでシンクロする部分が「事実であろう」と推測されることになり、かつそれらの物証が出てくることで「限りなく事実に近い」となります。
死後の世界もまた、科学の世界で証明されることで「事実」となります。但し、この点に関しては未知数な部分も大きいです。
なぜなら、科学の世界では様々なジャンルの研究が進んでいますが、死後の世界に関しては、そもそも研究が難しいものです。また、研究が進んでどのようなメリットがあるのかという点も挙げられます。
研究が進み、研究者に多大な利益が得られるようであれば研究者たちもこぞって研究を進めるでしょう。
しかし、死後の世界を証明したところで、新しいビジネスが生まれる可能性は低いと言わざるを得ません。
その点では、より実用性の高い物、需要のあるものへの研究が進むのも致し方ない部分です。
それでも、研究者も様々です。中には利益度外視で、死後の世界を研究している研究者もいるかもしれませんが、死後の世界を証明してもらうためには、そういった科学者たちに頑張ってもらうしかありません。